喬家家訓は、喬氏家族が商業界にて長年にわたり発展する過程の中で、継承してきた貴重な精神的財産であり、今だに智慧の光を放ち、人々の道徳基準と行動規範の参考になっているといえます。
2017年7月5日、中央紀委監察部ホームページにて掲載された『中国の伝統における家訓』の中で『喬家大院家訓』が取りあげられ、祁県の喬氏家族の家訓が詳しく紹介されました。
喬家の「六不准」、「為善最楽(善行が最も幸せである)」などの家訓は、影響力のある良好な家風や儒学的な商業観を形成し、喬家を普通の農家から富豪商人へと発展させ、「ユーラシア大陸を横断し、商業界を数百年にわたってリードする」という商業の伝説を築き上げました。喬氏の子孫は商業界で苦闘し、血を流しながらも人々を苦難から救い、商業によって国を救い、身を以て国に報いる輝かしい姿を示し、華夏の歴史を照らしました。「伝家有道唯存厚、処世無奇但率真(子孫に伝えられるのは道徳の積み重ねであり、人付き合いは誠実さが大切である)」、「経済会通守規律、言詞安定去彫吮鎸(商売においては規律を守り、素直な言葉遣いで人を安心させる)」などの質素な喬家の商訓は、常に子孫たちに商売や仕事において最も重要なのは「信」を重んじ、信頼を得ることであると教えています。次は「義」であり、人を騙すことなく、欺くことなく、不正な利益を得ることなく行動することであるとしています。最後は「利」であり、利益を最優先に考えることは決して許されないと教えています。
人は逝っても、家は残る。喬家大院貴重な芸術の宝庫であり、喬家の繁栄期の商業と民俗の風情が完全に保存されています。北方の農耕習慣、商業習慣、年中行事、人生の儀礼、民俗行事、喬家の史料、喬家の宝物、伝統晋劇、祁太楊歌、形意拳術、映像道具など、12大シリーズにわたって一万点以上の文化財を展示しており、明清時代の北方漢民族の民俗風情と晋商文化を実際に反映しています。特に『大紅燈籠高高掛』(日本名:紅夢)『喬家大院』『誠忠堂』など百本あまりの映画やテレビドラマの撮影により、ここは中国北部の有名な映画外景撮影地となり、全国に名を馳せ、海外でも称賛されています。